昨年、初めて全面中止となった鳥人間コンテスト。 わがWindMill Clubも悔しい思いをした昨年の台風、 今年はその苦い経験から予備日も設けられ二日間に渡って鳥コンが行われることになりました。 まあ、今年は台風も上陸することもなく、天候の心配はしていなかったのですが…。

 琵琶湖へ

積み下ろし 7月31日午前五時に、後発隊は機体とともに堺を出発しました。 彦根に向かう途中、一台の車がバッテリーに異常をきたすなど 多少のアクシデントはありましたが機体、学生とも無事到着…。 ところが、彦根に近づくにつれて天気が不安定になり、小雨も降り出してきました。 一瞬、昨年の出来事が頭よぎりましたが、九時までには雨も上がり晴れ間がのぞき始め、 とりあえず胸をなで下ろすメンバー達。 同じ頃、他チームも用意を始め会場も活気がでてきました。 機体の搬入も終え、メンバーは皆それぞれ他チームの機体の見学、機体の最後の作業、 見学に来た方への説明となかなかあわただしく過ごしていました。

 そうこうしている内に、今大会から設けられたチャレンジ部門が人力部門、 滑空部門に先んじて始まりました。 残念ながらプラットホームが遠くよく見えなかったのですが、 形のおもしろい物あり、紙で出来ている物ありとなかなか楽しそうでした (中には危険そうな物も…)。チャレンジ部門も無事終わり、飛行順番抽選、 機体検査そして開会式を残すのみだったはずなのですが、朝の天気が嘘のような絶好の風と天気。 翌日予定されていた滑空部門の一部が行われ、 大会新記録をマークするなど大会前日(人力部門)とは思えないほどにぎやかでした。

 抽選会&開会式

抽選 順番の抽選にリーダー、パイロットが行くと引く前に順番が決定していました、 なぜなら一部の有力チームには3、8、13、18番が別に用意されており 続けて飛ぶことがないようになっているからです。 しかも、先の3チームは抽選を終えていたので残ったくじはただ一つ、「13番」だけでした。 13番と言えば一昨年優勝したときと同じ番号!!。 しかし順番が遅れるほど風や気温が悪くなる可能性があります。

 さて、例年非常に長いこと待たされる機体検査がまだ終わっていません。 大会の進行上、スケジュールが遅れ四時頃になってしまいました。 が、例年とは異なり、思ったよりもすんなりと終わり開会式を待つのみとなりました。 開会式を盛り上げるために、恒例のバーベキュウの時にほんの少しだけ(?)ビールを飲んで、 これまた恒例の「のぼり」を持ち開会式に向かいました。 開会式では桂三枝を初めとする大会役員の見慣れた顔ぶれと、今年のレポーター山田まりやの紹介があり、 参加者の緊張と興奮の中、開会が宣言されました。

 いよいよ鳥コン本番です。どのチームも機体を万全の体勢でとばすべく、徹夜で作業を行っていました。 もちろん我がチームも機体のフェアリング部分などを仕上げるために徹夜で作業が行われていました…。

 いよいよ本番!

フライト直前 朝7時、人力部門が始まりました。 我々のフライト順番から行くと九時を過ぎることは確実です。 まず3番・日大が飛び、ボートのレポーターからの情報は非常にいい加減な物でしたが、 誰の目から見てもなかなかの記録、一体正確な記録は…。 ずいぶんと風にながされましたが、結果5キロ(!)を少し越えるロングフライト。 次にヤマハのフライト。 テイクオフから非常に安定しており、これはロングフライトだ…、と皆が思いました。 ヤマハのフライト情報が逐次流れる中、『Butcher-Bird Revolution』 をプラットホームに慎重に運びました。 そのときヤマハの正式記録「23.6キロ」が会場に流れました…。

 プラットホーム上ではみな緊張で雰囲気に飲まれているようで、 どこか機体を整備する動作や指示を出す声に余裕がありません。 向かいの岸では応援の声がかすかに聞こえます。 ただもう、全力で飛ぶだけ、飛ばすだけという思いでいっぱいでした。 準備も整い、風待ち。赤旗から白旗へ、ゴーサイン。
「風はー?!」
「3.4メートル…3.2…、3メートルよりさがらん!!」
 しょうがない、この風の中で飛ばすしかない。 リーダーとパイロットとの合図により、飛ぶ準備は完全に整った。 パイロット佐野のかけ声、
「さーん…、にー…、いちー……」
 機体押しは見事なよけ方で尾翼をかわした。 そのまま尾翼はプラットホームもかわし、機体は無事テイクオフ!
機体が右に流れる。いや立て直した。プラットホームで自然に声が出る。
「そのままいけー!」
「がんばれー!」
「飛べー!」

 大会サイドの撤収の声も聞かず、みな機体を食い入るように見守っていました。 機体が結構小さく見えるようになると、だんだんと高度が落ちてきていました。 少しでも遠くへ、少しでも長く飛んでほしい…。
着水。フライト時間:4分半。フライト距離:1495.47メートル。

 フライトを終えて

 パイロットがボートで帰還し、チームみんなでねぎらう。 パイロットの号泣。中心メンバーである三回生一人一人と声を掛け合う。 みんなうつむいていた、泣いていた。今年の鳥コンはおわった…、と実感する瞬間だった。 号泣するパイロットと一緒にシャンパンシャワーで健闘をたたえ、そのまま胴上げへ。

 なかなか帰ってこなかった機体を慎重に回収してトラックに積み込み、テントへと戻った。 テントでは暗かったみなの顔も、記念撮影の頃には少しずつ明るさを取り戻し、 Tシャツのまま琵琶湖に飛びこみました。

 晴れ間がのぞき始めた頃表彰式が行われました。 我がチームのあとに飛んだ豊橋の2キロ超の記録に抜かれ、結果は四位、奨励賞を受賞しました。 会場でチームのみんなの記念撮影を行い、今年の鳥人間コンテストは幕を閉じたのでした。

 大会終了後、みな反省ばかり行い、少し後ろ向きな感じが目立ちました。 しかし今年の機体の記録は恥ずべき物ではありません。 今年の機体から得られることは非常に多いと思います。 そして得られたことを来年以降に生かし、 常にチャレンジ精神を忘れないチームであり続けてWindmill Clubの記録更新、 それだけでなく大会記録の更新を目指します。

 今年一年間のご声援、ご協力どうもありがとうございました。 どうぞこれからもご支援をよろしくお願いします。
記念撮影

〈機体〉  BucherBird Revolution
〈パイロット〉  佐野 秀之
〈総合順位〉  第4位
〈飛行距離〉  1,495.47メートル
〈飛行時間〉  4分30秒

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